小沢征爾指揮、水戸室内管弦楽団 天覧公演

モーツァルト 「ディベルティメントニ長調

モーツァルト交響曲第35番 ハフナー」

ハイドン 「チェロ協奏曲第一番」

チェロ、 宮田大

小澤征爾指揮、水戸室内管弦楽団

サントリーホール、2012.1.22


この公演は、一昨日20日の水戸での公演が、小澤征爾急病のためキャンセルということになっていたので、どうなることかと思っていた。

劇場に行ってみると、曲順を入れ替え、最後に入っていた、モーツァルトのハフナーを2曲めに持ってきて、代わりに2曲目に入っていた、ハイドンのチェロ協奏曲第一番をラストに持ってくる、小澤征爾の指揮ははいどんだけで、1曲目と2曲目は指揮者なしで演奏するという発表。チケットを水戸室内管弦楽団の事務局に送れば、3000円を返金する、とあった。
小澤征爾が指揮するの見られるだけでもありがたいことで、まさか劇場に来て帰るという人はいないだろうと思っていたが、実際はチケット完売のはずの客席にちらほら穴があった。この公演のチケットを買った上で来なかった人は本当に勿体なかったと思う。

モーツァルトの2曲はきちんとした出来。まあすでに同じプログラムで小澤征爾が振っているのだし、コンミスがきちんとまとめていれば問題なし。

そして2曲目と3曲目の間に30分の休憩が入った。何で30分の休憩をとるのかと思ったら、客が入ったところにサプライズゲストが。何と天皇陛下皇后陛下がお出ましになった。

天皇陛下がこられるかもしれない、というのは、事前に噂で流れていたので、始まる前はもしかしたらと思っていたが、コンサートの最初の時点ではいらっしゃらなかったので、ただの噂と思っていた。

両陛下の席は、二階上手に近い方のブロック。そこが最前列が2人席になっているところ。周りは当然、陛下の関係者席。自分の席は、ステージの後ろ、上手側で、陛下の席がちょうど30メートルくらいまっすぐ前に見える位置。ステージを見ればいいのか、陛下を見ればいいのか、本当に困った。

演奏が終わると両陛下は立って拍手されていたので、当然客席も総立ちということに。最後には客席に手を振ってお帰りに。

演奏は普通にやったと思うが、客席は普通ではなかったと思う。演奏中は雑音一切なし。さすがに天皇陛下がいらっしゃると思うと、咳払いも簡単にはできない。

小澤征爾とチェロ奏者と楽団員は4回くらい舞台に出てきて客席に丁寧にあいさつし、陛下にもあいさつして、帰っていった。そのあと客席が喝采する中で両陛下がお帰りになった。生の両陛下と、生の小澤征爾、どっちも簡単に見られるものではないので、とにかくラッキーだった。めちゃくちゃ緊張した。