小林研一郎、東京フィルハーモニー交響楽団

芥川也寸志「弦楽のための3楽章」

モーツァルト「ピアノ協奏曲第21番」

チャイコフスキー交響曲第6番 悲愴」

ピアノ 中野翔太
小林研一郎指揮、東京フィルハーモニー交響楽団

オーチャードホール、2012.1.22


このコンサートでは大失敗をした。ホールが直前まで、東京文化会館だと思っていた。慌てて気がついてもすでに遅い。山手線で上野から渋谷まで行って、ホールに着いたら3時25分。2曲めも締め出されるかと思っていたが、なんとか2曲目の前にホールに入れてもらえた。というわけで、芥川也寸志は聞いていない。

モーツァルトを弾いていたのは、1984年生まれの中野翔太。ピアノは上手いと思うが、この人の演奏では、第1楽章と第3楽章に自作のカデンツを入れていた。これがまったくいただけない。ちょっとジャズっぽいような、かなりテクニックを誇示するような内容のカデンツ。自分は古典をこのようにいじられるのは気に入らないので、全く受け入れられない。

チャイコフスキーの悲愴は、コバケン渾身の力が入った演奏。コバケンは第2楽章で力あまって、指揮台から落ちていた。演奏が終わった後、コバケンはスピーチして、「東京フィルハーモニー交響楽団は今年100周年を迎えます」といって、楽員に100周年は去年ですと訂正されて笑いを取っていた。

悲愴は楽しく聞けたので、とりあえずよかった。