ドレミファ娘の血は騒ぐ

ドレミファ娘の血は騒ぐ」、洞口依子伊丹十三出演、黒沢清監督、ディレクターズカンパニー、1985

洞口依子が大学の新入生として入学してくるが、あこがれの先輩がダラクしていてがっかり。大学をやめて田舎に帰ろうかと思っていたところ、心理学担当教授の伊丹十三が現れて、洞口依子を「恥じらい理論研究」の実験材料に誘う。そのうち伊丹十三のゼミ学生が「恥じらい理論」の実験台に洞口依子を使ってしまい、洞口は「おかず」になってしまう。怒った伊丹十三は、今度こそ自分の実験に洞口依子を使うのだが、今度は洞口もよろこんで実験に応じてめでたしめでたし。洞口依子はせいせいした感じで、ピクニックしている学生たちをしりめに、田舎に帰っていくのでした。

洞口依子の映画デビュー作ということで、ロリフェイスに胸もたいしてない洞口依子がひたすら魅力を発散させまくる映画。もとはロマンポルノとして作られたものを再編集したので、ヌードはあるがそれ以上のエロはない。だいたい洞口依子の裸はかわいいが、特にエロいものは感じない。洞口依子がモデルガンを抱えて、下手な歌を歌うラストシーンは、80年代のスカスカな雰囲気をかもしだしていて、ちょっとなつかしい感じ。

あとは変態学者の伊丹十三を含めてかなりどうでもいい。映画そのものはそんなにおもしろくはないし。でもこの頃の洞口依子はいいな。ローティーンのアイドルがあふれている現在でも、ロリータのアイコンとして妙な存在感がある。昔の学生映画ってこうだったねーと思う。洞口依子はまだそんなに年じゃないから、健康に生きていて欲しい。