ヨーロッパ企画 ロベルトの操縦

ヨーロッパ企画「ロベルトの操縦」、作、演出 上田誠、石田剛太、酒井善史、角田貴志、諏訪雅ほか出演、アステールプラザ大ホール、2011.10.2

ヨーロッパ企画の舞台が今年も来たので行ってきた。というか、劇団からお知らせは届いていたのにすっかり忘れていて、昼食を食べに行った喫茶店の主人が見にいくというので思い出した。当日券を買ったのだが、20席も残っていない。入りを見ても、大ホールの1階(2階には客を入れていない)は、9割以上埋まっている。すごいなー。

ここはいつも舞台装置に工夫があるが、今回は題名になっている「ロベルト」が舞台の真ん中においてある。変形した柱というかロケットみたいなものにサイドカーがくっついているという代物で、「乗り物だ」という以外のことはわからない。とにかくこの「ロベルト」を動かそうというのが芝居の趣旨。

砂漠の真ん中にこの「ロベルト」があって、何人かの人間がロベルトを守っているのだが、これを動かしてちょっと放れたところにある自動販売機にコーラを買いに行こうという話から、海に行くだの、水の惑星に行くだのと、話がどんどん大きくなっていく。

はっきり言って、脚本は中だるみ。途中は寝てしまった。客席はけっこう笑っていたが、わたしはぜんぜん笑えなかったし。ただ、客演の山本真由美中山祐一朗はなかなかキャラが立っていたと思う。また舞台にどーんと置いてある「ロベルト」が動く場面はなかなか工夫していた(まあ、背景が動くだけなんですが)。最後に星まで飛んでいく場面は、ちょっとファンタジーっぽくてよかったが。しかしいかんせん、そんなにおもしろくはないのだ。今年はざんねんでしたということで。