怪奇大作戦 8話

怪奇大作戦」8話、「光る通り魔」

汚職事件に関係して、阿蘇山の火口に飛び込んで自殺してしまった男が「燐光人間」になり、昔の関係者を殺していくというおはなし。なんだか「美女と液体人間」みたいな感じ。「美女と」のほうは実際に液体を流しているのだが、こちらは光学合成で処理しているのでドロドロ感にはやや欠ける。最後は、同僚の女の結婚式に現れたところを、待ち構えていたSRIにガソリンみたいなもので燃やされてしまう。ここでマネキンみたいな燐光人間の正体がぬっと現れるのだが、これはなかなか気持ち悪くてよし。

つきまとわれる元同僚の女に扮しているのは田村奈美。「超兵器R1号」の前野博士だ。燐光人間については、影の薄い人柄が周囲の人間によって語られるだけで、人間としての姿は現れないのだが、実際の姿を出さないところが妙なリアリティを生んでいて、ストーリーとしてよいと思う。そういう人間が怨念だけで、阿蘇山の火口からドロドロになったまま東京にやってきて、最後は焼き殺されるという話にぜんぜん救いがない(登場人物の誰も犯人に同情的じゃない)のが、いい。たぶん、今だったら犯人の人間像を細かくいじりたおして、同情を煽るような話にしてしまうだろうなー。

この回も、SRIメンバーの笑いオチはなし。町田警部が汚職事件を摘発して大得意になっている場面が入っているのだが、その後で犯人が焼き殺される。かんぜんに怪物扱い・・・。