桃太郎侍(1976) 258話(最終話)

桃太郎侍」258話、「さらば桃太郎」、高橋英樹山城新伍ほか出演、井沢雅彦監督、日本テレビ東映、1981

東映チャンネルの桃太郎侍の放送もとうとう最終回。もっとも並行して1話からリピート放送している方はまだ44話くらいなので、そちらは先が長い。

この前の回の放送でとうとう玉川つばめが死んでしまった。親戚の子供を庇って短筒で撃たれてしまうというもの。あっけなく死ぬのでびっくり。前後編になるのかと思ったが、それもない。この回の放送の冒頭で桃太郎がつばめの墓に線香をあげている。

桃太郎は外を歩いているところでいきなり忍者に襲撃される。桃太郎が危ないときはだいたい忍者が襲ってくるんだよね。しかもそれだけでなく田之助ほかの長屋の住人がいきなり桃太郎に斬りつけてくる。しかも桃太郎は田之助たちをばしばし斬り殺す。どうしたの?と思ったら、全員長屋の住人に変装した忍者。顔の皮をはがすと忍者の顔が・・・。ファントマじゃあるまいし、忍者の変装術はすごいね。

そしてまたまた出てくる桃太郎の兄、備前守江戸城内の御金蔵が破られ、数千両が盗まれた。しかも幕閣に内通者がいるという。田之助だけは出てくるが、長屋の住人はみなさらわれて消えてしまう。そしてつばめの代わりに玉川一座に現れた女が桃太郎に催眠術をかけようとする。忍者だらけだなー。

忍者は風魔一族で200年も将軍家への復讐を狙っていた。200年も何をぐずぐずしていたのだろう。桃太郎は女忍者に長屋の人々を隠している場所に案内させるが、予想通り忍者たちがどんどん襲ってくる。なんとか忍者たちを切り倒して、長屋の人々を助けるが、忍者達を操っていたのは老中板垣能登守だった。勘定奉行町奉行も全部グルになっていて、備前守と桃太郎を抹殺しようとしていたのでした。

備前守の腰元も忍者が化けていて、備前と桃太郎を眠らせて襲ってくるが、逆に斬られてしまう。備前守増上寺に、将軍の代参に参詣するが、増上寺の休憩所にも忍者が多数忍び込んで、備前守の家来とすり替わり、備前は茶に盛られたしびれ薬で動けないようにされたあげくにとうとう斬られてしまう。

桃太郎は風魔一族の頭領を斬るが、備前はそのまま死亡。そこで「許さん」と来る。桃太郎は真っ昼間から板垣能登守の屋敷に現れて、能登守と手下の勘定奉行を切り倒す。

桃太郎の長屋には松平家からのお駕籠がやってきた。桃太郎が松平家の当主になるということで迎えに来たのだ。長屋の住人達は、桃太郎がいずれ戻ってくるまで部屋をこのままにしておくことにする。一方、桃太郎は一人いずこへともなく旅立っていくのでした。

最終回だからとにかく、最初から最後まで立ち回りで、桃太郎はこの回だけで100人くらい斬っているのではないか。拝一刀なみにじゃんじゃん斬っている。高橋英樹の殺陣にも気合いが入りまくっている感じ。最終回だからといって、ほっこりしたようなところはなく、ひたすらハードボイルドに終わる。つばめも死んじゃっているし、ニコニコ終わるわけにもいかないか。