私は猫ストーカー

「私は猫ストーカー」、星野真里、江口のりこほか出演、鈴木卓爾監督、ワコー、マクザム、天空、2009

星野真里がただ近所の猫を追いかける映画。まあ猫はかわいい。それにキャストも、星野真里、江口のりことわたしがけっこう好きな二人のほか、坂井真紀、徳井優、品川徹ほか、なかなかよい人選。どの人も存在感があるような、ないような、いいぐあいに力の抜けた演技をしている。この映画の主役は猫だから。

しかしすごく猫好きという人でないと、この映画に最後までついていくのはたいへん。なにしろストーリーらしいストーリーが途中までほとんどない。古本屋の主人夫婦の坂井真紀、徳井優の関係とか、小ネタ程度のものでしかなく、あとはひたすら猫のあとをおいかけていく。しかも途中からストーリーらしいものが出てくるのが逆にじゃまになる。背景は下町の路地なので、それは雰囲気を出すのに貢献している。しかし、それだけでは興味がさいごまでつづかない。星野真里はよくやっていると思うけど。