小澤征爾 サイトウ・キネン・フェスティバル

チャイコフスキー   「弦楽セレナード」第一楽章


 小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラ

武満徹        「ノヴェンバー・ステップス」

ベルリオーズ     「幻想交響曲


 下野竜也指揮、サイトウ・キネン・オーケストラ


サイトウ・キネン・フェスティバル、2010.9.5 松本文化会館(NHK「芸術劇場」 2010.10.16)


今年の小澤征爾復帰記念演奏会の録画をNHKの芸術劇場でやっていたので見た。

小澤征爾はあれだけガリガリにやせていて、コンサートに出てきただけでもたいへんだ。「自分がどうしても1曲は振らないと、客に申し訳が立たない」とでも考えたのだろうか。歩くときも腰を下げて大きく両手を振っていたので、あきらかに腰をかばっている。

演奏曲のチャイコ「弦楽セレナード」は、リハーサル風景も流していた。気合いというか、この曲でこんなに気迫がこもるものなのかという感じの演奏。

武満は、わたしのようなボンクラには価値がよくわからない。

ベルリオーズは、最初はテンポが遅くてタラタラした演奏かなと思っていたが、ゆっくりしているが、非常に迫力があり、特に第4楽章、第5楽章は、細部がきちんと作られている。とてもよい演奏。

下野はともかく、小澤はあと何曲振れるかわからないのだから、短い演奏でも貴重品。これだけ根性があるのだからからだが復活すればまた指揮台に立ってくれると思うが、からだのことは本人の自由になるわけでもないから・・・。