花の高2トリオ 初恋時代

「花の高2トリオ 初恋時代」、森昌子桜田淳子山口百恵ほか出演、森永健次郎監督、ホリ企画制作、1975

「中3トリオ」が高校二年になっていた時点でのアイドル映画。基本的にこのトリオの順番は、森、桜田、山口の順だったということがいまさらながらわかった。話は、デザイナーの南田洋子をたずねて地方から東京に出てきた三人が、大学ボート部の夏夕介に初恋をしたり、南田洋子のダメ亭主=フランキー堺の気球を飛ばす夢の手伝いをしながら、つかの間の東京生活を送るというもの。

夏夕介は、「特捜最前線」以外の記憶があまりないのだが、三人が憧れるスポーツマンという役でもてもてである。それにしても「エリートスポーツマン」っていったい何?そういえばこのころの青春映画にはよく出ていたような。

ストーリーは散漫で非常にどうでもいい話。まあ高校生が熱気球を飛ばすといってもねぇ。気球が飛んだら、松葉杖をついていた子供がいきなり杖を放り出して歩き出すところはご愛敬。ちょっと笑えるのは、三人が夏夕介にホレて夢で妄想する場面くらいで、山口百恵が真っ赤な衣装で「カトリックの女子高生でございます」とのたまっているあたりにも苦笑せざるをえない。

自分は実体験ではよく知らないのだが、このころの「高2トリオ」の人気はものすごいものがあったので、これでも相当客は入っていたのだろう。しかしいま見ても大した魅力を感じないのは、三人がぜんぜん歌ってないし、芝居もできてないので、ファンやファンだった人以外にはなにがいいのかよくわからないのである。うーん。