THX 1138

「THX 1138」、ロバート・デュバルドナルド・プレザンスほか出演、ジョージ・ルーカス監督、アメリカ、1971

これはしばらく前にFOX MOVIESで放送していたのを録画してほっといていたのだが・・・。いったいなんなんですか、この映画は。

ジョージ・ルーカスの処女作ということだが、はっきりいって、「単調」「退屈」「わけがわからない」。

内容はまあ昔よくあったディストピアもので、人間は全部地下都市で生活し,頭髪は全部剃っていて、番号で呼ばれ、安定剤を飲み、セックスは禁止というような感じ。THX 1138はロバート・デュバルの名前なのだが、最近安定剤がさっぱり効かない。この原因が、ルームメイトの女がクスリをすりかえていたことにあるのだが、いろいろあったあげくデュバルは、ルームメイトの女と禁断のセックスに及んでしまい、警察に追われるハメに・・・というような話。

車とバイクのチェイス(この部分は再編集時の撮り直しらしい)とか、ちょっと気を引くような場面も入っているが、その程度のことではこの映画のだるい雰囲気をくつがえすのは無理。ドナルド・プレザンスとデュバルの豪華共演で、モノトーンの未来都市と、低い不協和音をえんえんと流す音楽とか、陰鬱な未来のイメージはちょっと目をひくのだが、それ以上おもしろみのある場所は見あたらない。

ルーカスが同じタイトルで自主製作として作った方は40分の長さだったそうだが、その尺だったらちょっと目をひく実験映画としておもしろく見られたのかもしれない。しかし、この映画を90分近く見せられるのは単に苦痛。つかれた・・・。