暴走パニック大激突

暴走パニック大激突」、渡瀬恒彦杉本美樹室田日出男ほか出演、深作欣二監督、東映、1976

タイトルそのままの映画。とにかく車も人も大暴走。最後は車がバンバン衝突しまくり、全員パニック状態。えらいことになっている。

まず銀行強盗の常習犯が渡瀬恒彦小林稔侍。ところが、強盗の途中で小林稔侍は車にひかれていきなり死亡。いきなりかい。

で、金を手にして生き残った渡瀬恒彦は、愛人の杉本美樹(安っぽさがナイス)を連れてブラジルに逃げようとする。この二人を追い回すのが、小林稔侍の兄で、強盗で稼いだ金の上前をはねようとする室田日出男と、警察官だが出世はできず、婦人警官をしている女を同僚に寝取られてしまう川谷拓三。ていうか、川谷拓三、勤務中から制服のくせにサングラスかけていてぜんぜん警官に見えないんですが。

室田と川谷が、逃げる渡瀬の車をガンガン追跡するのだが、その途中で当て逃げ、ひき逃げのやり放題。ついでに暴走族までひき逃げしてしまい、怒った暴走族やら、当て逃げされた兄ちゃんやらが、車で追いかけてくる。暴走族の取材をしていたテレビの中継車も巻き込まれ、みんなで車をぶつけあってパニック状態に。そして、走って逃げ出す渡瀬と杉本は、都合よくモーターボートを見つけてそのまま逃走。その後、ブラジルで日本人による銀行強盗が・・・というテロップが入っておしまい。

このほかに、車にキズをつけて、オーナーの医者に強請られ、おカマを掘られてしまう修理工だとか、いろんな人がからみあって、画面はカオス状態。当て逃げされて怒り狂った兄ちゃん達は警官といえども容赦なく、罵倒するわ、ぶんなぐるわで何でもやり放題。

深作欣二東映のチンピラたち、西部警察以上にどんどん壊れる車、がミキサーで撹拌されると、こういうカクテルができますよというサンプル。味はけっこうキツイが、忘れられない強烈さ。