惑星大戦争

「惑星大戦争」、森田健作浅野ゆう子池部良ほか出演、福田純監督、東宝映画、東宝映像、1977

日本映画専門チャンネルの今月の特集が「轟天号編」ということで、「海底軍艦」といっしょに放送されていたのがこれ。これは確か以前見ていたはず。轟天からの戦闘機の射出場面(リボルバー状の仕掛けになっていた)とか、同じ仕掛けがいきなりビーム砲になっていてびっくりしたこととか、かすかに覚えている。

内容は「スターウォーズ」、「宇宙戦艦ヤマト」(1年弱早いらしい)を足して2で割り、轟天のアイディアは「海底軍艦」から持ってきたというもの。地球の都市がばんばん破壊される場面は、「世界大戦争」「宇宙大戦争」から流用している。短期間で作ったんだろうなあ。

はっきり言って、「海底軍艦」に感じた感動はこっちからは感じない。とはいえ、がんばっているところが随所に見えるので、これはこれでいいんじゃないかと思う。ひとつは、轟天と敵の「大魔艦」の一対一の決戦シーン。ビーム攻撃の応酬、艦をぎりぎりに寄せて大魔艦のオール型ビーム砲をなぎ払うところ、それから例のリボルバー型ビーム砲エトセトラ。「海底軍艦」が戦闘シーンではイマイチだった分、こちらはやれる限りやりまくった感じ。

それからやっぱり最後のドリル特攻。ドリル活躍してないよ!と思っていたら、最後にこう来たかとうならされる。というか、敵艦に突っ込むのはいいとして、金星ごと吹っ飛ばすってどうなの?たまたま敵の前線基地にされただけで星ごと消滅させられる金星の立場は・・・。池部良のさいごのがんばりということで、まあいいか。

後は浅野ゆう子が安物の女王様みたいな衣装を着せられているところとか、敵の宇宙ゴリラとか、宮内洋ほかばしばし死ぬ地球側のクルーとか、平田昭彦中山昭二がちゃんと顔を出しているところとか、比較的どうでもよさそうだが、やっぱり気になるところがいろいろとあって好き。終盤の昭和ゴジラよりは、興奮できる。津島利章の音楽もきちんと決まっている。ひさしぶりに見られてよかった。