ハレンチ学園

ハレンチ学園」、小松方正藤村俊二ほか出演、丹野雄二監督、日活、1970

映画のハレンチ学園、キャストは豪華。ほかに宍戸錠うつみみどり由利徹大泉滉、生徒役に雷門ケン坊、児島みゆきほか。しかし肝心のおはなしがつまらない。脚本も演出もダメ。もったいないなあ。

見どころは後半、学園で温泉旅行に行く場面。使っているバスが「ピロビタン号」とデカデカとボデーに書いてあり、「頭の働きをよくする」「走るスーパーマーケット」の文字も。バスの内部は椅子は全くなく、全部陳列棚(出演者はみな立ったまま)。実際に商品を積んで、販促活動に走り回っていたのだろう。「ピロビタン」は関西限定商品かと思っていたが、全国ブランドだったのか・・・。

そしてロケ地は、「船原ホテル」とデカデカと書かれた大きな温泉旅館。こちらも当然タイアップである。この名前で検索すると、伊豆にあった大きなホテルで、火災で廃業し一時期まで廃墟になっていたことがわかる(現在はリニューアルされて営業しているらしい)。廃墟の写真にも出ている温泉プールや黄金風呂(22金製だったそうだ)などが映っている。

まあ、このくらいしか楽しめるところがないのである。役者は、小松方正のマルゴシ、藤村俊二ヒゲゴジラ、児島みゆきの十兵衛はいいが、後はどうでもいい。宍戸錠もせっかく出ているのにあまりいいところなし。この原作でこれだけ役者を揃えているのに、惜しい・・・。