シューベルト 未完成 ベルリオーズ 幻想交響曲 広島交響楽団第298回定期

シューベルト  交響曲第7番 「未完成」
ベルリオーズ  「幻想交響曲

マーカス・ポシュナー指揮、広島交響楽団 広島市文化交流会館、2010.4.16


広島交響楽団の今年度の最初の定期演奏会。いつもの厚生年金会館に行ったら、名前が変わってた。そういえば、このホールは市に売却されて名前が変わっていたのでした。もっとも、変わったのは名前だけで、内部の改装も何もなく、客にとってはそれだけのこと。

指揮のポシュナーは、はじめて演奏をきいた。1971年ミュンヘン生まれのまだ若い人。ブレーメン歌劇場の音楽監督ということだ。

シューベルトは、まあ可もなく不可もなし。第2楽章のあたりで急に眠くなってきて、必死でがまんして寝なくて済んだ。未完成は、いつも第1楽章の終わりあたりから眠くなるのだがなぜでしょう。

ベルリオーズはよかった。あまり聴いたことのない版の楽譜を使っていて、第4楽章で金管楽器がマーチを奏でたところで、楽章の最初に戻ったのでびっくりしたが、まあそれはいい。

ほんとのところはけっこうキズはあって、第1楽章、ヴァイオリンのタイミングがあまり合ってないとか、第3楽章の冒頭でイングリッシュホルンが派手にとちったとか、金管の細かいミスが頻発とか、いろいろあるけど、全部聴くとそんなことはどうでもいいと思えるような演奏。あまり飛ばさずに、ていねいに細かいところを造型しようとする、指揮者のまじめな音楽づくりへの努力が感じられた。第5楽章は、悪魔たちが楽しそうに宴会している感じにゾクゾクさせられた。

今期の出だしがこれだというのはなかなか調子がいいのではないだろうか。次の定期演奏会は、ニールセンと「シベ2」だけど、なるべく行きたい。しかし客、入ってないなー。2階席は半分くらい。1階席も前の方と後ろの方は空席が多かったので、全体として7割弱くらいの埋まり方?人気のありそうなプログラムなのに・・・。客としては当日券でそれなりの席に座れるのはいいのだが、あまり入らなくて楽団の運営が厳しくなってもこまる。