脱走山脈

「脱走山脈」、オリバー・リード、マイケル・J・ポラードほか出演、マイケル・ウィナー監督、イギリス、1968

捕虜になってミュンヘンの動物園に送られたオリバー・リードは、動物園の象をオーストリアに徒歩で移送する仕事を任される。しかし途中で監視役のドイツ兵が象を撃とうしたので、ドイツ兵を殺してしまう。そこでやむなく、象を連れてスイス国境まで逃げようとする、というおはなし。

オリバー・リードの昔のようすを見られたのはなつかしかった。あんまり軍人っぽい雰囲気ではなくて戦争をまじめにやる気もなさそうに見えるが、ちゃんとやることはやっていて、後半のアクション中心の場面にいくとドイツ兵はバシバシ殺しているのである。

映画の雰囲気は象が出ていることでふつうのアクションとはだいぶ違った感じになってはいる。しかし、特にマイケル・J・ポラードが出てきてから、まじめに戦争をやり始めるのでどうも違和感が。何か象を連れて行くことを、戦争の言い訳にしているようなところが気に入らない。

シリアスでもないが、お気楽でもない。なんとも中途半端な感じ。あまりいい点は出せない映画。