さよならみどりちゃん

さよならみどりちゃん」、星野真里西島秀俊ほか出演、古厩智之監督、BS-iハピネットピクチャーズほか、2005

ダメダメな人々のダメダメな関係の映画。星野真里は、西島秀俊と初めて寝た後で、「彼女、いるから」と言われ、それでもダラダラとつきあっている。その上、西島秀俊には他にも女が言い寄ってきているし、やりたくなかったスナックのホステスをやるようにいいくるめられるし、まるっきり都合のいい女である。

しかも星野真里もフラフラしていて、西島秀俊の後輩に誘われて寝てしまったり、また元に戻ったり、かなりいい加減。偶然スナックから出てきたところで、西島秀俊とその彼女「みどりちゃん」がタクシーに乗ろうとしているところを見つけ、必死で追いかけるのだが、それも深くは突っ込めない。

結局西島秀俊は「みどりちゃん」と別れるのだが、それでも星野真里べったりになるわけではなく、星野真里が気合いで告白すると、勝手に出て行ってしまう。最後に星野真里がスナックのカラオケで弾けて歌うところでおしまい。

こういうだらーっとした映画だが、雰囲気はかなり好き。この星野真里という女優がちょっとかわいいがあまり美しくはない、声も体もふつうという微妙なところがいいと思う。カラオケで歌うユーミンの歌が、最後のクレジットのところでちゃんとプロの歌で流れるところが切ない感じでいい。結局フラレる人は何をやってもフラレてしまうのである。この残酷な、あたりまえのことをさらっと流しているのがアタリだと思う。