長門湯本温泉  一福旅館

長門湯本温泉 一福旅館」、山口県長門市深川湯本1277-1

豪華ホテルの大谷山荘とは違い、こちらはただの小さな温泉旅館。部屋は比較的最近改装されたらしく、まあまあきれい。

といっても、小さな部屋ですべて階段。建物は三階建て。くらべようもないか。食事は安いほうを選んだわりにはふつう。どうもやたらボリューム重視という感じだったけど、それもいいでしょう。

基本的にここの宿は安いのだが、ガテン系のお客が多いのでそういうことになっているらしいのだ。工事の人たちは安いところに泊まるし、ごはんはたっぷりないと困るし。しかし、吸い物椀におそばが入っている上に、お鍋にうどんが入っているというのはちょっとどうですか。コストをかけずに量をふやそうとする工夫の跡がうかがえる。

お風呂はこれも六人か七人入ればいっぱいの小さなお風呂だが、ここのポイントは掛け流し。大谷山荘は大きな風呂だったので、こうはいかなかった。元湯のヌルヌルした感じが非常に気持ちいい。ちょっと古めの細かいモザイクタイルが、時代物っぽくていい感じ。この湯本温泉は、じつはこのクラスのそんなに高くないところが多く、大谷山荘のような高級旅館が突出しているのだ。ここから少し離れた俵山温泉はずいぶんとひなびた感じのところだが、ここももとは同様の湯治場だったのだろう。

これで料金は大谷山荘の半分もしないのだから、二、三文句があっても別にたいしたことはない。時間があれば、こっちでも十分楽しめるのでした。