チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲、交響曲第4番 西本智実指揮 ラトビア国立交響楽団

チャイコフスキー  「幻想序曲 ロミオとジュリエット
          「ヴァイオリン協奏曲」

  パベル・シュポルツル(ヴァイオリン)

          「交響曲第4番」

  西本智実指揮、ラトビア国立交響楽団、広島厚生年金会館、2010.1.26


いろんな評判のある西本智実だが、実演を聴くのははじめて。ソリストは、予定のサーシャ・ロジェストヴェンスキーから、変更になった。このシュポルツルというヴァイオリン弾き、チェコ人だそうだ。オール・チャイコフスキー・プログラム。ポピュラー曲を並べてあって、買いやすい。もう一つのプログラムは、チャイコ「白鳥の湖」より、ラフマニノフピアノ協奏曲第2番」、ブラ4だったらしい。そちらでもよかったけど・・・、ソリスト次第か。

「ロメオとジュリエット」は、肩慣らしという感じ。特にどうこういうことはない。で、チャイコンだが、シュポルツル、テクニック自慢でガンガン弾きこなす感じの人。部分的にオケとずれているところもあったが、カタルシスの得られる豪快な演奏。これはアリでしょう。アンコールピースは、パガニーニカプリース」第5番より。これもテクニックを見せつける曲。

で、チャイ4だが、1楽章がえらく遅い。なんで?2楽章以降は普通の速さで演奏していたので、かなりへんな感じ。しかし2楽章以降はよかった。3楽章の弦楽器もきれいに揃い、金管はちょっとバランスの悪いところもあったが、よく鳴っていた。木管は上手。なにげにいいオーケストラだと思う。西本の曲づくりも、1楽章を除けば、いい。4楽章は盛り上がって終わり。アンコールピースはヴィヴァルディ「四季」の「夏」から。

わたしは8000円のA席を買ったが、それに対しては十分な演奏だったと思う。めったに聴かないラトビアのオケも聴けたし。今年、この組み合わせでチェロのマイスキーを連れて、また来日するらしい。近所に来れば行きたい。

客の入りは9割以上、入っていた。やっぱり西本智実、人気者だ・・・。しかし、チャイコンでもチャイ4でも、なぜ客は1楽章の終わりにわざわざ拍手する?聴いている分にもじゃまだし、チャイ4の1楽章はそんなに拍手するようなものだったかなあと思う。ロビーで見た限り、女性客が多い印象。さすがですね。