マーラー 交響曲第9番

武満徹 「弦楽のためのレクイエム」
ベルク 「歌劇「ヴォツェック」から3つの断章」から
佐藤しのぶ(ソプラノ)
マーラー 「交響曲第9番」から第4楽章
若杉弘指揮、NHK交響楽団、「N響アワー」2009.8.2

今日は若杉弘の追悼特集。選曲にも理由が付いていて、武満徹は、最後に指揮したN響の演奏、ベルクは得意だったオペラ、マーラーは武満の演奏会の5日前で、若杉自身が選曲したプログラムでの最後の演奏、マーラーは若杉得意のレパートリーということらしい。武満の演奏は、本来岩城宏之が指揮するはずだったところ、岩城の死去で代役として振ることになったということだ。

武満徹は、この前N響で聞いたばかりだったが、これも透明感のあるきれいな演奏。ベルクははじめて聞いた。きれいな曲で、佐藤しのぶの声もよく伸びていた。が、無調の曲でこのまま最後までいくのかと思ったが、最後はマーラー。追悼特集にふさわしい曲。途中ちょっとアンサンブルが乱れたように思うが、これが若杉の「白鳥の歌」かと思うと感無量のものがある。

番組で、若杉が日本初演を行ったオペラの一覧が出ていたのだが、ワーグナーヴェルディR.シュトラウスシェーンベルクオネゲル、と大曲、難曲ばかり、しかもいろんな言語にわたって、いろいろと演奏しているのである。偉い人だったんだなあとあらためて感心する。