青春の蹉跌

「青春の蹉跌」、萩原健一桃井かおりほか出演、神代辰巳監督、東宝、1974

この映画は檀ふみ目当てで見たのだが、やっぱりショーケン桃井かおりの映画である。とにかくショーケンはやることはなんでもやってるくせに虚無的。学生運動をやり、アメフトをやり、その後司法試験に合格、女は桃井かおり檀ふみの二股である。それにしては、ずーっと「松島ー、エンヤートット・・・」とぶつぶつつぶやいている。これがご詠歌みたいで気持ちが悪い。そういえば昔はやっていたが、何の歌だろう?

ショーケンは、結局金持ち娘の檀ふみと結婚することにするのだが、間が悪く桃井かおりは妊娠。「いっしょに死んで」という桃井かおりの首を絞めてしまう。最後はアメフトをやっているところに刑事がやってくる、という話。しかも桃井かおりの腹の子は、ショーケンの子ではなかったというオチがつく。

ショーケンのうつろな雰囲気と桃井かおりの体当たりの演技でもっている映画。桃井はぬぎっぷり良し。雪の中で上半身裸になっている場面はさすがに寒そうだ。小坂明子「あなた」がかかっていたりして、時代を感じさせる。檀ふみは何もしていないが、珍しく水着になっている。これまで檀ふみが水着になっている映画やテレビを見たことがないので、これ一本だけかもしれない。しかし水着姿自体はどうということなし。それになんというか、ストーリーにひねりがない。青春の蹉跌といわれてもなあ・・・。まあ桃井かおり檀ふみの往時をしのぶことができてよかった、ということで。