指環 - オーケストラル・アドベンチャー

ワーグナー(ヘンク・デ・フリーハー編曲)「指環 - オーケストラル・アドベンチャー」、スーザン・バロック(ソプラノ)、エド・デ・ワールト指揮、NHK交響楽団N響アワー、2009.5.17

今週の「N響アワー」の放送がこれ。ちょうど1時間弱でおさまるように編曲されているようだ。ピックアップされている部分は、「ワルキューレ」(ジークムントの死)(ワルキューレの騎行)(魔の炎の音楽)、「ジークフリート」(森のささやき)、「神々の黄昏」(ジークフリートブリュンヒルデジークフリートのラインへの旅)(ジークフリートの葬送行進曲)(ブリュンヒルデの自己犠牲)。

抜粋している箇所はマタチッチの編曲版とそんなに変わらないし、そのわりに抜いている部分が無理やりという感じでなんだかなーと思って聞いていたら、最後のブリュンヒルデの自己犠牲のところだけ、ブリュンヒルデが出てきて歌う。歌手のスーザン・バロックだが、まあいかにもワーグナーを歌いそうなガタイのいいおばさん。面つきも戦車みたい。声は非常によく出ていた。

基本的に、三分の二くらいは「神々の黄昏」から取ってきているので、その前の部分はその前振りみたいな感じ。こんなところで切るの?というような切り方。しかし「神々の黄昏」はちゃんと演奏しているし、ブリュンヒルデがちゃんと歌う分、その部分(「たきぎの山を積み上げよ」から後、最後まで)はきちんと聞かせてくれる。N響の演奏も最後の方になっていくとしりあがりによくなっていた。

来年の新国立劇場の「ジークフリート」と「神々の黄昏」は、かならず行かなければ。今から楽しみになってきた。