戦国自衛隊1549

戦国自衛隊1549」、江口洋介鹿賀丈史主演、手塚昌明監督、「戦国自衛隊1549」製作委員会、2005

人によってずいぶん評価の分かれる作品なので、いままで見ないままだったが、これもありがたいスカパーのおかげで、なんとか見ることができた。リメイクといっても、半村良の小説からはまるっきり書き換えられているので、両者を同じ土俵で比べるのはよくないと思う。しかし、1979年の前作を見てしまっているので、比べてしまうのはしかたがない。
まあそれなりに金はかかっているし、自衛隊の協力もあるし、CGはバンバン使われているので、ぜいたくな感じに仕上がっている。ストーリーは、ちょっと上品にすぎるような気もするが(1979年版はやりたい放題だったので)、それなりにまじめに取り組んでいるとは思う。しかしタイムスリップ戦記という分野がかなり一般的になってしまった現在、この分野で映画をつくるというのは、かなり工夫が必要なように思うが、それにしては話が素直にまとまりすぎだという感じがする。1979年版は、その点をハチャメチャ青春映画ということにして押し切ってしまったが、あれはあれでよし。ただ同じ事をする必要はなくても別の仕掛けは要るわけで、観客がカタルシスを味わうにはちょっと何かが足りない。