大巨獣ガッパ

大巨獣ガッパ」、川地民夫山本陽子主演、野口晴康監督、日活、1967

これも初見。まあどんな話かはおおよそ聞いてはいたが、「ロストワールドジュラシックパーク2」とほぼ同じ話。もちろんこっちが先だけど。南洋テーマパークで一儲けをたくらむ出版社の社長が、部下の記者と大学の学者に探検隊をつくらせて、南洋の島に珍獣と美女を捕まえにいかせる(むちゃ)。たどりついたオベリスク島では、火山がばんばん噴火しているのに、島民はのんきに踊っている。島民はやたら日本語がうまい。探検隊は島民を見ていきなり「人食い人種だ!」などとさけんだり、やたら失礼である。で、島民が止めるのもきかず、卵からかえったばかりの怪物のひなを船に乗せて日本に連れ帰る。ところが怒った親が、空を飛んで日本に子どもを追ってきて、日本はめちゃめちゃ。遅まきながら、ひなを親に返してやると、やっと親子は故郷の島に帰っていく、という話。
キチガイ」が連呼されてるほか、「女はたまねぎでも刻んで子どもの面倒見てろ」とか(しかもそういわれた山本陽子自身が最後に、「そのとおりだわ」という)、現在ではムリな台詞が頻出。それはおいといても、登場人物はみな非常に乱暴なことをいっている。特撮のセットはかなり力を入れて作ってあり、熱海を怪獣が破壊したり、工業地帯がめちゃめちゃになったりするシーンはかなりみごたえあり。山本陽子はとてもかわいい(当時25歳)。まあ日活の特撮怪獣映画が後が続かなかったのも納得。劇中に流れるグループサウンズ風の歌がなんともノーテンキな感じで日活テイスト満載。