ユマ・サーマンの運命の人を探して

ユマ・サーマンの運命の人を探して」、ユマ・サーマンジーナ・ローランズ主演、ミラ・ネアー監督、アメリカ、2002

HBOのテレビ・ムービー。ユマ・サーマンが男を探してはフラレるダメダメ女を演じている。母親役のジーナ・ローランズも同じような人生を歩んでいるらしく、このダメダメぶりは家系らしい。しかも友だち(子持ち)もダメダメで、二人でバーで男漁りをするしか楽しみがないという感じ。男の方は、一回は寝てみるが、自分勝手なつきまといに愛想がつきて離れていったり、心臓麻痺で死んじゃったり(こっちは母親のほうだが)、さっぱり居つかない。結局同じような生活がまたまた続くのであった、という話。
原題"HYSTERICAL BLINDNESS"の意味は映画を見ていくとわかるのだが、ユマ・サーマンの性格そのもので、ヒステリックで周りが見えないというダメダメ人間のこと。
しかし、このダメダメ女にこんなにはまっているユマ・サーマンはすごい。トラックスーツでルーシー・リューを殴り倒しているより、こっちのほうがはるかに似合っている。ダメダメな感じは淡々としていて、声高な主張やいやな後味がないところがまたよし。ダメダメな人間の依存心やさびしさが生活の索漠とした感じとともに痛いように伝わる。あんたはわたしだよ。