ローズ・イン・タイドランド

「ローズ・イン・タイドランド」、ジョデル・フェルランド主演、テリー・ギリアム監督、イギリス=カナダ、2005

テリー・ギリアムの新作。「不思議の国のアリス」をモチーフに使いながら、映画の中身はやっぱりテリー・ギリアムで、毒々しい悪夢のような世界が満開。少女ジェライザ・ローズはヤク中の両親を持っていたが、薬のやりすぎで母が死亡。そのまま父親に連れ出されてかつて祖母の家だったところに連れて行かれるが、そこは廃屋。おまけに父親まで薬のおかげで死んでしまい、ジェライザはひとり取り残されるが、白痴の若い男やしゃべるリス、怪しい婆などが現れて話はあらぬ方向に・・・という話。主人公ジェライザ・ローズを演じているジョデル・フェルランドはめちゃめちゃ上手い。年齢はたぶん10歳そこそこかと思うが、子役とかいう域をまったく超えている。おまけに主人公が妄想の中で話をする4体のバービー人形の首の声も全部ジョデルがあてているとのこと。ただものではない、というより末恐ろしい女優。