日常生活

群ようこ『日常生活』、新潮文庫、1993

著者の1992年の日記帳のようなエッセイ。というかそのまま日記帳。作家の生活とはこういうものか。書いては締め切り、書いては締め切り。まあそれはそうだろうけど。わたしにはまあムリ。当時の相場で原稿料は400字詰めで4000円から10000円が相場だという。月に手取り20万円を得るためには一枚5000円として、源泉徴収分を考えれば月産45枚書かなければならない。これで年収240万円にしかならない。しかもこれは原稿を出してくれるところがあれば、という話。個人営業の作家商売はきびしいね。鷺沢萌と著者との親交についてよく書かれているが、鷺沢萌も自殺しちゃったねぇ。人の命はあっけない。