2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

続 氷点

『続 氷点』三浦綾子、朝日新聞社、1983 手元にあるのは朝日新聞社から出ている「三浦綾子作品集」に収録されたもの。カバーの汚れ方が年季を感じさせる。 『氷点』を読んだときには、「この話のどこが『原罪』と関係あるのか、よくわからない」と思っていた…

後藤田正晴

『後藤田正晴 異色官僚政治家の軌跡』保阪正康、文春文庫、1998 後藤田正晴の評伝。徳島の幼少期から、細川内閣成立時までを扱う。大事をなす政治家には普通の人にはないところがあるものだが、後藤田の場合それは自分にも他人にも求める厳格さと、自分で正…

出版業界最底辺日記

『出版業界最底辺日記』塩山芳明(南陀楼綾繁編)、ちくま文庫、2006 これはたいへんおもしろかった。著者はエロまんが編集者。エロまんがは、完全下請け制で、雑誌の全工程が編集プロダクションに丸投げされているとのこと。だから雑誌のタイトルよりも、誰…

三国演義 臥龍吊孝

「三国演義」第46集 「臥龍吊孝」 前回の終わり、葬礼みたいな行列が続いていたので周瑜は死んだかと思ったが、違ってました。そういえば、確かに呉で諸葛亮へのうらみをのんで死んだはず。うっかりしてました。呉に戻ってきた周瑜は半死半生で、小喬が子供…

伝七捕物帳 上方から来た男

「伝七捕物帳」113話 「上方から来た男」 客演は、大木 実/三条泰子/斎藤 真。前回に続いてまた商家へ押し込み、家人は皆殺し。この盗賊、風神の吉五郎を追って、上方から岡っ引きの勘助という男が奉行の添え状を持ってやってくる。その後勘助の子供二人が…

伝七捕物帳 執念の投げ十手

「伝七捕物帳」112話 「執念の投げ十手」 客演は、森次晃嗣/深江章喜/砂塚英夫。上州屋が砂塚英夫を頭とする押し込みにあい、一家使用人は皆殺し。放蕩息子の若旦那、安太郎こと森次晃嗣だけが生き残る。森次晃嗣は、伝七の下で下手人を捕らえたいと言うが…

朝まで生テレビ 激論!これからの”皇室”と日本

「朝まで生テレビ」「激論!これからの”皇室”と日本」 2008/8/29 この番組もしばらく見ていなかったが、「雅子さまネタ」の回だったので見てみた。西尾幹二の「Will」への寄稿論文が議論のたたき台にされている。この論文は読んでいないのだが、この回の放…

三国演義 三気周瑜

「三国演義」第45集 「三気周瑜」 前回吐血して昏倒した後、鬱々として楽しまぬ周瑜。小喬になぐさめてもらっている。そこに孫権が、曹操を牽制するため、曹操に劉備を荊州の牧とするよう推薦するとの報せが。 一方曹操は銅雀台完成お祝いの、騎射大会。この…

伝七捕物帳 はぐれ烏が風に鳴く

「伝七捕物帳」111話 「はぐれ烏が風に鳴く」 客演は、藤巻 潤/津山登志子/鈴木光枝。阿波屋が付け火で燃えてしまう。その下手人を見ていたのは奉公人の津山登志子。下手人は藤巻 潤で、目撃者の津山登志子を消しにかかるが、いっしょにいた鈴木光枝を見て…

伝七捕物帳 父と呼ばれて十五年

「伝七捕物帳」110話 「父と呼ばれて十五年」 客演は、田村高広/竹下景子/蜷川幸雄。田村高廣は、幕府の非常用の金穀貯蔵倉庫「籾御蔵」のお蔵番。竹下景子はその娘だがじつは捨て子。蜷川幸雄は、伊勢屋の若旦那だが遊び人の小悪党。最初の場面で、蜷川幸…

三国演義 回荊州

「三国演義」第44集 「回荊州」 周瑜と孫権の劉備骨抜きの計で劉備は足止め。新しく宮殿を建てて劉備を住まわせる。これはセットじゃなくてロケだと思うが、「美しい庭でしょう」と言いながら庭の様子をよく見せないのはどうも納得いかない。野外セットなの…

軍事とロジスティクス

『軍事とロジスティクス』江畑謙介、日経BP社、2008 軍事分野におけるロジスティクスの現況を概観する本。最初にlogisticsに「後方」という訳語を与えることの愚が説かれ、英語でのロジスティクスの概念がより広く解釈されるべきことが説明される。以下、イ…

三国演義 甘露寺

「三国演義」第43集 「甘露寺」 呉国太は、甘露寺で劉備と会見することに。孫権はこの機に劉備を斬ってしまえと刑吏を伏せている。捕まえて荊州と交換するはずが、いつのまにか斬ってしまうことに?孫、劉両家の宴があるが、笙らしきもの、パンフルートみた…

伝七捕物帳 舞い降りた鶴

「伝七捕物帳」109話 「舞い降りた鶴」 客演は、村松英子/品川隆二/高山ひろ子。品川隆二は、大工で、雨の日にたまたま傘を差し掛けてくれた千代女こと村松英子にひとめぼれ。しかし村松英子は大奥下がりのもとお女中。一度は無理かとあきらめかけていると…

氷点

『氷点』(上、下)三浦綾子、角川文庫、1982 むかしむかしから繰り返し映像化されてきたこの小説。じつは小説はおろか、テレビドラマや映画も一切見たことがない。たまたま読むことになったのは、旅行に出る前に現地に捨ててもいい本はないかと思っていたら…

三国演義 美人計

「三国演義」第42集 「美人計」 冒頭で劉琦が死んでしまう。で、劉備は大泣き。あいかわらずよく泣くねぇ。そこで、早速魯粛が、劉琦が世を去れば荊州を返すという約束を守れと言ってくる。諸葛亮の理屈はむちゃくちゃで、ぜんぜん道理が通っていない。漢室…

三国演義 力奪四郡

「三国演義」第41集 「力奪四郡」 けっきょく荊州北部をみな劉備にもっていかれた周瑜は、魯粛を弁舌の士として劉備の下に送って談判させるが、半死半生の劉琦を出されてうまくいいくるめられてしまう。魯粛はいつもこれである。 一方劉備の陣営ではどさくさ…