2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

伝七捕物帳 むすめ捕物花ざかり

「伝七捕物帳」71話 「むすめ捕物花ざかり」 客演は奈良冨士子/天津 敏/嵯峨善兵。明鳥という怪盗が大店を襲い、大金を奪うが、そのころ菊乃屋に入り浸って赤っ鼻と将棋をさす親爺(嵯峨善兵)が現れる。伝七はどうも怪しいとにらんで、嵯峨善兵を追うが、…

ドラゴン怒りの鉄拳

「ドラゴン怒りの鉄拳」、ブルース・リー、ノラ・ミャオ、橋本力ほか出演、ロー・ウェイ監督、香港、1971 これは初見。子供の頃は日本人が悪者というふれこみなので見なかったのだ。しかしそんなどうでもいいことでこの傑作を見なかったのは大失策だった。ブ…

情報力

『情報力』佐藤優、鈴木琢磨、イーストプレス、2008 佐藤優と、毎日新聞で北朝鮮を担当する鈴木琢磨の対談本。鈴木は北朝鮮分析を長年続けてきた記者で、佐藤優も専門ではないながら北朝鮮問題をウォッチしてきたので、対談の内容は非常に濃い。 北朝鮮をほ…

イランの核問題

『イランの核問題』テレーズ・デルペシュ(早良哲夫訳)、集英社新書、2008 著者はフランス原子力庁戦略研究局長。原著は2006年の刊行だが、冒頭の日本語版まえがきで2007年末までのできごとが簡単にフォローされている。 この問題に関して日本語で読める本…

慶応長崎事件

『慶応長崎事件』司馬遼太郎、講談社、1968 司馬遼太郎の短編集。表題作は、「竜馬がゆく」と内容がかぶっているので、ストーリーは知っている。ところが、読んでいくとすでに読んだ作品が続いて(「薩摩浄福寺党」「倉敷の若旦那」「五条陣屋」)、おかしい…

伝七捕物帳 人情裏町千両唄

「伝七捕物帳」70話 「人情裏町千両唄」 客演は、工藤堅太郎/菊 容子/小林昭二。菊容子、こんなところに出ていたんですねぇ。Wikipediaの記事を見ると、殺害される直前の出演作には日付が入っているが、どうもこの作品は殺害直後に放送されたらしい。ただ…

伝七捕物帳 明暗二筋道

「伝七捕物帳」69話 「明暗二筋道」 客演は金田龍之介/蟹江敬三/戸部夕子。義賊折鶴小僧が現れて世を騒がす。そこに折鶴小僧の名を騙って、悪事を働く偽物が現れたり、伝七の幼なじみの娘との約束がからんだりするお話。 折鶴小僧(新橋耐子)は実は伝七の…

交通科学博物館

「交通科学博物館」 大阪環状線の弁天町駅のそばにある博物館。ここは子供の頃一度来た記憶があるが、もう三十年ぶりくらいかもしれない。さいたまの鉄道博物館はすごい人気だそうだが、こちらはといえば平日にはほんとうに人がいない。といって、客は見た目…

伝七捕物帳 十手にかけた男の意気地

「伝七捕物帳」68話 「十手にかけた男の意気地」 客演は、宮口精二/岩井友見/浅茅しのぶ。宮口精二が岡っ引きで、岩井友見はその娘。宮口精二は、岩井友見を勘当したといって追い出すのだが、岩井友見が駆け落ちしたその相手の男は、宮口精二の下っ引きで…

原子力潜水艦浮上せず

「原子力潜水艦浮上せず」、チャールトン・ヘストン、デビッド・キャラダインほか出演、デビッド・グリーン監督、アメリカ、1978 原題は、”GRAY LADY DOWN”。潜水艦映画だが、戦闘ではなく事故がテーマ。浮上後まもなくレーダーの故障した貨物船と衝突して、…

『峠』司馬遼太郎、新潮社、1968 手元にあるのは1993年刊行の一冊本。二段組み700ページの長編である。主人公は、幕末の長岡藩家老河井継之助。 河井の目を通じた維新史というよりは、河井個人の人物に焦点があてられていて、前半はずっと河井の遊歴の軌跡が…

伝七捕物帳 幼なじみに恋が散る

「伝七捕物帳」67話 「幼なじみに恋が散る」 客演は、下條アトム/市毛良枝/大前 均。廻船問屋伊勢屋の人足だった男が殺されて、ご禁制のざくろ石をもっていた。すぐに下手人とおぼしき男が捕まるのだが、伝七は疑念を抱き、早瀬様と相談して、文治と二人で…

ジャコ萬と鉄

「ジャコ萬と鉄」、高倉健、丹波哲郎ほか出演、深作欣二監督、東映、1964 1949年製作の谷口千吉監督版のリメイク。とはいえ、見たのはこの1964年版だけである。しかしこれは痛快な作品。高倉健の明るい力強さと丹波哲郎の寡黙な力強さががっぷり二つに組み合…

ゆるキャラ大図鑑

『ゆるキャラ大図鑑』みうらじゅん、扶桑社、2004 図書館でたまたま拾ってきたのだが、SPA!での連載をまとめて、それに加筆したもの。大図鑑というだけあって、全ページカラー、写真も入りまくっていて、見ていてたのしい。 自分の住んでいる地方のゆるキャ…

伝七捕物帳 江戸の花、めおと仇討

「伝七捕物帳」66話 「江戸の花、めおと仇討」 客演は、高田美和/左右田一平/西島悌四郎。左右田一平と高田美和は夫婦で、父の仇討ちと藩への帰参を願っている。ところが高田美和は凛然とした女丈夫なのに、左右田一平はどうしようもない臆病者で、仇討ち…

四つの嘘

「四つの嘘」1話、永作博美、寺島しのぶ、高島礼子、羽田美智子ほか出演、松田秀和演出、テレビ朝日系、2008.7.10 今日から始まった新しい連続ドラマ。ここでは、連続ドラマは(一話完結のものは別として、続きものは)全部見てから印象を書くことにしていた…

物語の役割

『物語の役割』小川洋子、ちくまプリマー新書、2007 小川洋子の講演を三編まとめたもの。いずれも「物語」に対する著者の立場について語ったものだが、実作者として、小説を書いている自分について語った2番目の話が特におもしろい。 テーマは何か、ストーリ…

おもしろ古典教室

『おもしろ古典教室』上野誠、ちくまプリマー新書、2006 著者は万葉集研究をてがける若手の国文学者。主に高校生程度の読者を対象にした古典入門本。取り上げられているのは、論語、荘子から、万葉集、徒然草、伊勢物語、宇治拾遺物語をへて、「無法松」の「…

反転 闇社会の守護神と呼ばれて

『反転 闇社会の守護神と呼ばれて』田中森一、幻冬舎、2007 検事から弁護士に転進し、その後「石橋産業事件」で逮捕起訴され、現在入獄中の著者による回想録。長崎の極貧の家庭に生まれ、定時制高校から岡山大学に進学、司法試験合格後、青法協加入を疑われ…

一号線を北上せよ

『一号線を北上せよ』沢木耕太郎、講談社、2003 旅行記。行った先は、ベトナム、パリ、アトランティック・シティ、ポルトガル、オーストリア、スペイン。 ベトナム旅行の部分は、ベトナムを途中下車しながらバスで縦断するというものでこれはけっこうおもし…

伝七捕物帳 勘太西へ参りまする

「伝七捕物帳」65話 「勘太西へ参りまする」 客演は花沢徳衛/小林昭二/松本潤子。盗賊七化けの紋蔵(小林昭二)を追って、大坂から目明かし天満の伝助(花沢徳衛)がやってくる。小林昭二は、昔江戸に捨てたままにしていた女をたずねにきたのだが、すでに…

伝七捕物帳 祭り太鼓に血が踊る

「伝七捕物帳」64話、「祭り太鼓に血が踊る」 客演は、中原早苗/三浦真弓/永井秀和。祭り好きのおりん(中原早苗)はスリにぶつかった時に、スリが盗んだ財布を懐に入れられてしまう。おりんはその財布を番屋に届けようと思っていて、放っておいたところ、…

伝七捕物帳 見合いをした女

「伝七捕物帳」63話 「見合いをした女」 客演は、奈良冨士子/吉田義夫/穂高 稔。このシリーズで吉田義夫が出たのははじめてかもしれない。じじい役ではなかなか比肩できる役者がいなかった人である。悪役でも善玉でもよくはまっている。 話は、川に浮いて…

伝七捕物帳 赤ん坊抱えた黒門町

「伝七捕物帳」62話 「赤ん坊抱えた黒門町」 客演は、松林 登/小栗一也/水原麻記。伝七のところにいきなり赤ん坊を抱えた女(水原麻記)がやってきて、女房気取りで居座ってしまう。伝七は追い出さないし、周りには女房だと吹聴するので、菊乃屋や長屋の人…

乱暴と待機

『乱暴と待機』本谷有希子、メディアファクトリー、2008 「お兄ちゃん」と呼ばれている英則と奈々瀬の同居生活。「お兄ちゃん」は30がらみで犬の殺処分をしているさえない男。奈々瀬は「お兄ちゃん」の妹でも何でもない幼なじみなのだが、奈々瀬が14歳の時に…

伝七捕物帳 島帰り 涙の呼子鳥

「伝七捕物帳」61話 「島帰り 涙の呼子鳥」 客演は小山明子/沢本忠雄/松本 聖。小山明子と沢本忠雄といえば、当然「成田屋ご寮さん」と「安造」の「あかんたれ」コンビである。もっとも「あかんたれ」は1976年放送なので、この時点では未製作。 この話では…

伝七捕物帳 呪われた相続人

「伝七捕物帳」60話、「呪われた相続人」 客演は、山谷初男/北川めぐみ/市川岩五郎。あと蜷川幸雄も出てくる。このころの蜷川幸雄は小悪党役ばっかりだなあ。話は、大店の主人が殺され、娘が残されるのだが、死んだ主人の奇妙な遺言状が出てきて、親族一同…

新・青い体験

「新・青い体験」クー・スターク、アンソニー・アンドリュースほか出演、ペドロ・マソ監督、スペイン、イギリス、1976 ラウラ・アントネッリ主演のイタリア映画に三本目が・・・と思ってみたら、全然違った。日本語タイトルをパクっただけで、内容はまったく関…

風と雲と虹と

「風と雲と虹と」、加藤剛、緒形拳ほか出演、NHK大河ドラマ、1976 本放送時以来見ていないので(今回が初の再放送)、32年ぶりということになる。見ていた頃は子供だったせいもあって、今見ると番組の内容はほとんど覚えていなかった。しかし、吉永小百合が…