バレエとダンスの歴史

鈴木晶(編著)『バレエとダンスの歴史』平凡社、2012


タイトルの通りで、これは大学の舞踊論の教科書として書かれた本。しかし、歴史としてはこれでよいが、舞踊そのものの映像がないと、これだけではわからない。

やはりビデオで見ながら読むもので、図版もあるが、これでは人の顔もわからない。むしろ、社会と舞踊のつながりに注目した本を読むべきだった。この本にも、バレエ成立初期のことは書いてあるのだが。

書いているのは、この分野の専門研究者で、巻末の参考文献は非常に充実している。日本語以外の各国語の文献が多く紹介されている。最初の章を読んでも、初心者向けの本ではなく、ある程度学んだ人のための本。