新国立劇場 神々の黄昏

ワーグナー「神々の黄昏」、2017.10.2 新国立劇場

【指揮】飯守泰次郎
【演出】ゲッツ・フリードリヒ

ジークフリート】ステファン・グールド
ブリュンヒルデ】ペトラ・ラング
【アルベリヒ】島村武男
【グンター】アントン・ケレミチェフ
【ハーゲン】アルベルト・ペーゼンドルファー
【グートルーネ】安藤赴美子
【ヴァルトラウテ】ヴァルトラウト・マイヤー
【ヴォークリンデ】増田のり子
【ヴェルグンデ】加納悦子
【フロスヒルデ】田村由貴絵
【第一のノルン】竹本節子
【第二のノルン】池田香織
【第三のノルン】橋爪ゆか

【合唱】新国立劇場合唱団


新国立劇場の「神々の黄昏」の初日を見てきた。この日は、ペトレンコとバイエルン国立歌劇場の「ワルキューレ」(第1幕だけ、演奏会形式)とかぶっていたのだ。しかし、この日しか時間が取れないし、新国立劇場の指環は、いままでの3演目を見ているので、これだけ見ないというわけにはいかず・・・。

劇場、また皇太子殿下が来てた。いままで、皇太子殿下が劇場に来ていたのとかちあったのは、3回か4回くらいあったはず。もちろん、自分の安い席からはやんごとなき方のお姿などは拝めないけど、よっぽど好きだから来てるのでしょう。ヴィオラ弾きだし。

演奏そのものはすごくよかったとは言えない。歌手でよかったのは、ハーゲン役のアルベルト・ペーゼンドルファー。これはドスが効いていたし、非常にかっこいい。ハーゲンははまり役。背も高いし、顔もいい。

あとの歌手はまあまあ。ジークフリートブリュンヒルデは、よくやっていたと思う。それから合唱。飯守大先生とオーケストラは、おつかれさまだと思う。指環を新制作で4年がかりでやるのは、本当に大変。

1番見てよかったと思うのは、演出。序幕のノルンの縄だが、これが最後まで舞台に残っている。これはいい演出。合唱=ギービヒ家の家臣の動きはとてもかっこいい。ライン川は、相変わらず舞台いっぱいに長いネオン管を何本も張っている。これくらいスッキリしていたほうがよい。

これまで神々の黄昏は、序幕と第3幕は真剣に見ていたが、1幕と2幕は気を抜いていた。今回は、2幕をきちんと見るようにしたが、いままでよりずっとおもしろく見られた。グンターはほんとにどうしようもない感じが出ていて、神様が出て来る世界の人間はこんなもんだねーというもの。グンター役はもうちょっと声が出ていたらよかったけど。

よくわからなかったのは、ヴァルハラも焼け落ちた1番最後、アルベリヒが舞台を下手から上手に横切っていった。あれは何なの?自分には意味不明。ヴァルハラが焼け落ちたところで、ニーベルング族も滅びたんじゃなかったのか?

まあ、なんだかんだで、2時開演、8時終演。ちゃんと見たけど、やっぱり疲れた。当分指環を見ることはないと思うけど、その分満喫できてありがたい。