美少女プロレス 失神10秒前

「美少女プロレス 失神10秒前」、山本奈津子、小田かおるほか出演、那須博之監督、にっかつ、1984


最近、日活ロマンポルノを見る機会が多少あるが、那須博之の作品はこれが初めて。山本奈津子と小田かおるは当時のロマンポルノのスター。その前に出ていた女優と比べるとかわいいのは事実。しかしこれを見ると、昔の標準ではかわいいとはいえ、それほどかわいいとはいえないレベル。

親友同士だった山本奈津子と小田かおるが別々の大学に入り、そこのレスリング部に入って、大学対抗戦で対決。そこに山本奈津子と小田かおるの男の取り合いがからむ。

夢の島大学(山本奈津子の方)のリング上での乱交シーンは、まあまあいいが、女優陣がもうちょっとできているといいのに。山本奈津子は、ブティックの店員を恋人にしているのだが、小田かおるは他人のモノを欲しくなって、結局この店員と寝てしまう。この場面はよい。

八王子大学(小田かおるの方)は夢の島の引き立て役なので、そんなに出てこない。やはり主役は山本で、小田はそのライバル。

ヤンキーっぽい服とか、ディスコとか、この頃の流行りものが出てきて時代を感じる。しかし、問題は山本奈津子も小田かおるもぜんぜんプロレスなんかできないから、プロレス場面はすべて適当。最後のリング上の対決も、プロレスにはなってない。今見るとプロレスとしても、エロとしても中途半端。

山本奈津子はそんなにかわいくないが、アイドル性は非常にある人。初々しい感じがいい。ロマンポルノには83年から84年までの2年くらいしか出ていない。小田かおるもロマンポルノでのキャリアはそんなに変わらないが、こちらはより美人でベッドシーンもこちらの方がよくできている。この取り合わせがよかったんだろう。