人生デザインU-29 映画館支配人

「人生デザインU-29」、「映画館支配人」、NHKEテレ、2015.9.7


Eテレでやっていた、地方独立シアターを経営している若者(27歳)のドキュメント。新潟県高田市の「高田世界館」という映画館。田舎の一角にあるボロボロ映画館。明治44年にできた建物で、もとは芝居小屋。「高田日活」という半分消えている字が映っているので、前は日活系の映画館。先々週、「探検バクモン」で映していた「本宮映画劇場」と似たような感じだが、こっちは実際に経営しているのだからさらにたいへんだ。

高田市は人口19万人。これは映画館を維持するにはきつい規模。当然のように客は全然入っていないし、仕事はすべて一人でやっている。館内にボロい麻雀ゲームの筐体がある。

もとは自主上映会をこの映画館で開いて、それがうまくいったので、映画館を管理するNPOから支配人をやってみないかと言われたのが始まり。

支配人の努力はいろいろあるが、中心は「客と話をする」こと。出て行く客をつかまえて話しているし、映画の感想を語る飲み会、料理店とのタイアップなど。できることは何でもやらなければいけないのだ。

給料は15万円。実家暮らしなので、なんとかなっているが仕事は大変。寝泊まりも映画館でしている。かけたい映画をかけても客来ない・・・と思ったら、やっと4人来た。

この支配人、がんばっていると思うが、いつまで続けられるのか。映画館ビジネスそのものが厳しく、地方の独立系シアターなんかさらに厳しい。やっている人は本当にえらいと思うが。