林哲司・半田健人の昭和音楽堂 スタジオミュージシャン特集第2弾・ギタリスト松原正樹さん

林哲司半田健人の昭和音楽堂」、「スタジオミュージシャン特集第2弾・ギタリスト松原正樹さん」


なんでもかんでも打ち込みになっている現在の音楽制作に対して、歌謡曲の歴史ではスタジオ録音と、それに対応できる音楽家の役割がどれだけ大切かということについての、林先生の解説があって、この回にスタジオ・ミュージシャンを取り上げることの前振りがされている。

確かに細かい曲作りを全部打ち込みでやるのは非常に面倒。作曲家や編曲家の指示に現場で演奏者が対応できるのと、そうでないのとでは全然違うだろう。

今日の曲リストはこれ。

   跡      半田健人     (2014年)
M1 微笑がえし  / キャンディーズ(1978年・昭和53年) 
M2 真夜中のドア / 松原みき   (1979年・昭和54年) 
M3 北ウィング  / 中森明菜   (1984年・昭和59年) 
M4 長い夜    / 松山千春   (1981年・昭和56年)
M5 渚のバルコニー / 松田聖子  (1982年・昭和57年)
M6 カナダからの手紙 / 平尾昌晃・畑中葉子(1978年・昭和53年)

最初は、半田健人のオリジナル曲、「跡」。他の昭和歌謡曲と同じところに並べられてもまったく違和感なし。

微笑がえし」は、よく聞いていた。このギター部分が、今日の特集、松原正樹の演奏。キャンディーズはこの頃にスタジオ・ミュージシャンの入れ替えをしていて、曲調が変わっているという。エフェクターのかけ方に、松原正樹の腕が出ている。

「真夜中のドア」、「北ウイング」は、ともに林哲司作曲。林先生いわく、能力のあるスタジオ・ミュージシャンは楽譜に書いていないこともするし、作曲家、編曲家にとってはそれが安心できるのだという。

「長い夜」は、半田健人によれば、ちゃんとした技術のある人はどんな機器を使っても、その人のカラーを出せる例だとのこと。

渚のバルコニー」、「カナダからの手紙」は両方とも有名曲なので聞いているが、松原正樹って、何でも参加しているのだ。上手い人は今でもいるが、70年台にはエレキの歪んだ音やチョーキングのできる人はあまりおらず、松原正樹は貴重な人材だったという。