恐竜・怪鳥の伝説

「恐竜・怪鳥の伝説」、渡瀬恒彦、沢野火子、牧冬吉ほか出演、倉田準二監督、東映、1977


かなりドイヒーな映画。西湖に恐竜が出たというのだが…。昔はネッシーとか、まじめにいると思われていたし、「ジョーズ」公開後なので、便乗して作っちゃったというもの。

記者?の渡瀬恒彦は、富士山麓で石の卵を見たという女の話を聞きつけて西湖に急行。そこでは、元の彼女、沢野火子が水中写真を取っていた。

諸口あきらのコンサートで使っていた浮舟が学生のいたずらでバラバラになった。ところが、いたずらした学生は本物の恐竜に食われて死亡。ついでに沢野火子の助手の女の子も恐竜に下半身を食いちぎられて惨死。それにしても、下半身を食いちぎられてる人間がボートに上がって来ようとしたりしないでしょ。だいたい、西湖にいるのはプレシオサウルスだと言ってるが、プレシオサウルスって、草食恐竜だし。

しかも探しても恐竜がなかなか見つからないからと、モーターボートで西湖に爆雷を放り込む。こんなところで爆雷なんか使ったら、ボートの方が沈没するでしょ。消防団爆雷なんか持っていることもおかしいし。爆雷を放り込むのは、渡瀬恒彦と沢野火子がウェットスーツで湖に潜っている最中。もうむちゃくちゃ。

ところが恐竜退治をしていた人々のところに、空から翼竜ランフォリンクスが襲撃。猟銃や拳銃でランフォリンクスを撃つのだが、爆雷に引火してぜんめつ…。

渡瀬恒彦と沢野火子は、富士山の洞窟でランフォリンクスの卵を見つけていたのだが、もうちょっとで恐竜に食われそうになる。しかし畜生のあさましさ。プレシオサウルスとランフォリンクスの決闘が始まる。この場面、プレシオサウルスとランフォリンクスの大きさの比率が明らかにおかしい。こんなに大きかったら、翼竜は飛べないでしょう。

このタイミングでなぜか富士山が噴火。これじゃ恐竜もそうだけど、二人は生きてないでしょ。恐竜どもはマグマの火に呑み込まれ、渡瀬、沢は、木の枝につかまっているがまわりじゅうマグマがおしよせてきてるし、二人でもがいている場面がえんえんと映り、渡瀬恒彦が、「アコーっ」(沢野火子の役名が亜希子)と絶叫しておわり。

もう「なめとんのか」という映画。昔はいろいろな映画がつくられていたんですね。