ブラタモリ 新宿 水道編

ブラタモリ」、「新宿 水道編」、NHK、2010.10.21

木曜放送のブラタモリは「新宿 水道編」。これはむかし西口の高層ビル街のところにあった浄水場とかの話かな?と思ったら、スタートは新宿御苑から。ここは元の内藤家のお屋敷。案内人は新宿区役所で発掘調査をやっている人。

御苑の中に小川のようなものがあって、最近玉川上水の記念につくられたそうだ。玉川上水って知ってる?とタモリが久保田アナに振ると、太宰治の自殺を出してきた。たしかに言われてみればそうか。玉川上水は江戸時代に人口の増加で水の供給が神田上水だけでは追いつかなくなり、多摩川から大工事を施してひっぱってきたもの。

四谷四丁目が玉川上水が地下に潜る場所になっており、木戸がおかれていて江戸と場末と呼ばれた江戸の外を区切る場所にもなっていたというおはなし。つまり新宿は江戸城外。新宿高校の中に玉川上水に付設されていた下水の石樋がおいてある。いまの水道管くらいありそうなかなり大きなもの。

新宿御苑のとなりの道のなごりのようなところが、上水の水があふれたときに渋谷方面に水を流す「余水ばけ」になっている。昔の水番屋は、いまは東京都水道局の新宿営業所になっていた。ここの前には玉川上水建設の功労者、玉川兄弟を称える碑が立っている。

今度は山手線を越えて、新宿中央公園のあたりへ。ここには「十二社」(じゅうにそう)という大きな池があり、昭和40年代まではまだ池がのこっていたらしい。タバコ屋やそば屋で聞いてみると、池があった頃の写真が出てきて、昔このあたりは歓楽街で料亭などもたくさんあったとのこと。池だったところはやはり階段をおりたあたりの低地になっている。

それから一行は新宿の高層ビル街へ。親子四代水道局職員という水道局のOBの人が出てきて説明を。ここは最初に書いた淀橋浄水場があったところ。ここは軍事的にも重要だったようで、戦争が進むと地図から浄水場が隠されたり、よしずをかぶせて上から浄水場だとはわからないようにしていたらしい。

新宿の高層ビル街は、歩道が上層部、車道が下層部の立体交差になっているが、これも浄水場の池の底が車道、当時の地面が歩道になっているからだそうだ。ビル街の中に「淀橋給水所」という施設がまだ残っていて、大災害の時などに使う貯水施設になっている。貯水池は当然すべて地下。25メートルプール240杯分あるそうだ。

それから一行は「東京都水運用センター」という施設へ。場所は保安上の理由で非公開らしい。中には鉄道の運転所のように、東京の水の状態を監視するための巨大な施設が・・・。東京都はこんなものももっていたのか。

次に「東京都水リサイクルセンター」へ。ここは高層ビル街のトイレに供給する中水の管理をしている施設。さすがに高層ビルが林立していると、トイレの水使用量が膨大なのでこういうことになっているらしい。

今回は、普通だったら絶対見られないところがいろいろ見られてよかった。来週からはしばらく再放送らしいが・・・はやく新作やってね。