恐怖女子高校 アニマル同級生

「恐怖女子高校 アニマル同級生」、池玲子、布麻遼子、成瀬正孝出演、志村正浩監督、東映、1973

「恐怖女子高校」シリーズ第4作で、これでシリーズは打ち止め。前回に引き続き、杉本美樹は出てこないのでほぼ池玲子の一人舞台。フェンシングとアーチェリーが新アイテムで、池玲子が実際にフェンシングの型をやっている。それから前回出ていなかった金子信雄が復活。これで少し映画が楽しくなった。敵は学校上層部と結託したアメリカ人だが、前回の「不良悶絶グループ」のような反米主義みたいなものはない。悪役アメリカ人(神父の格好)は、前回に続きマイク・ダニーン。

聖和女学院の売り物はスポーツとアメリカ留学。そこに5人の生徒が転校してくるが、校長の前に現れたのは4人だけ。あと一人はとんでもない不良だということになっている池玲子

転校生たちは早速、寮でスケバンの布麻遼子ひきいる黒バラ会にシメられるが、そこに池玲子登場。「口笛のアキ」として名が知れ渡った池の迫力に、黒バラ会はあっさり退散。

しかしこの学校でほんとうにいばっているのは黒バラ会ではなくて体育会。フェンシング部部長の一の瀬レナは、理事長の金子信雄の愛人で学校を仕切っている。一の瀬レナは池玲子のフェンシングの腕にベタボレで、フェンシング部に入れてしまう。

池玲子は、金子信雄の運転手をしている成瀬正孝から学校の秘密を聞き出す。池玲子の姉はかつて学校の優等生でアメリカ留学に行ったが、そのまま行方不明になってしまった。実はアメリカ留学とは真っ赤な嘘で、留学生は売春宿に売られていたのだ。留学生が次々と行方知れずになれば親が黙ってないと思うが、そういうことになっているらしい。

池玲子は、布麻遼子と対決してねじ伏せ、黒バラ会を手下にする。金子信雄とマイク・ダニーンは、留学生志願者を全裸にして選考会をやり、選ばれた優等生の織部ゆう子は、マイク・ダニーンに売られたあげく犯されて自殺。

池玲子は黒バラ会を引き連れて体育会を征伐し、逃げた一の瀬レナを追って金子信雄と対決、銃を突きつけられながら、成瀬正孝が現れて金子信雄は捕まってしまう。学校では留学生の壮行会が行われているが、そこにいきなりショパンの葬送が。池玲子が「これから学園の葬式を行う」と宣言。赤い幔幕は黒幕に早変わりし、霊柩車で乗り付けた黒バラ会が棺桶を二つ引き出して火をつける。中から飛び出してきたのは、金子信雄、一の瀬レナほかの悪者ども。

悪者を退治した池玲子は、屋上に仁王立ちになって、セーラー服を脱ぎ捨て火中に投じる。これでセーラー服ともお別れ。本シリーズ一巻の終わりでした。