ブラームス 交響曲第3番 スウィトナー NHK交響楽団

ウェーバー  「魔弾の射手」序曲
ブラームス  「交響曲第3番」

  オトマール・スウィトナー指揮、NHK交響楽団、「N響アワー」2010.2.7


7日のN響アワーは、「名誉指揮者・スウィトナーをしのぶ」で、1月に死去したオトマール・スウィトナーの追悼特集。

昔はN響の常連指揮者で、このスウィトナーサヴァリッシュ、シュタインなんかがいて、サヴァリッシュはまだ存命だが引退状態、スウィトナーとシュタインは鬼籍に入ってしまった。彼らが振っていたときはお金の事情その他で、演奏会に行けなかったことが本当に残念。このN響アワーやテレビ放送でしか聞いてなかったのだ。

「魔弾の射手」序曲は、まあふつうの演奏か。これが88年3月の演奏。ブラ3はかなりよかった。テンポもよく揺らして、情感のこもったような、昔風のロマンティックな演奏だが、この曲にはそれがとても合っているように思う。こちらは、89年11月の演奏。

スウィトナーは、80年代末からN響だけでなく、指揮活動自体から引退したそうで、パーキンソン病だったらしい。1922年生まれだから、70歳にならない年での引退はやや早いが、病気ではしかたがない(番組内では病気の詳細については触れていなかった)。

演奏の合間に、スウィトナーのインタビューが流れていて、「自分の意思で身をひくことにした」とはっきり言っていた。70近くまで演奏できて、その後は静かに余生を送れたのだから、よい一生だったのだろう。合掌。