日の出湯

「日の出湯」、広島市安芸区矢野西5-19-28

安芸区にひとつだけ残っている銭湯組合加入の銭湯。交通量の多い国道31号線の矢野大浜の信号を山側に折れ、坂道をえんえんと登っていくと道の左側に見つかる。古めの住宅しかなく、店舗などはほとんどないような場所。道も車1台が通るのがやっとで、離合もむずかしいようなところである。車を停めるところを探すのに苦労したが、近くにアパートの駐車場が空いているのを見つけて、ちょっとだけ置かせてもらった。

ごく小さい銭湯で、作りもそれなりに古い。ここもロッカーは年代物の木製。全体に小さな建物で、脱衣場も浴場もごくせまい。カランにシャワーがついているところはマル。浴槽は中央にあるが3人くらいしか入れない小さな浴槽。お湯の温度ははっきりいって熱い。いままで入った広島市内の銭湯では一番熱い。東京には熱めのお風呂が多いのだが、広島の銭湯はぬるめが多いのに・・・。泡風呂があって、そっちはちょっと湯温が低いがそれでも熱め。4分は入っていられなかった。

浴室の内装は青いペンキで塗り直したらしく、そんなに古さを感じさせない。しかしポイントは、鏡に貼ってある広告。80年代と思われるものがほとんどだが、ちょっと古そうな鏡に電話番号が書いてあり、この番号が局番なしの2桁だった。ということは、この地区は、昔市内局番なし、市外局番8桁とかいうところだったのか?それもありえないことではないだろう。

南区「勝利湯」のようなレトロな美しさはないが、近所の人しか立ち寄ることもないだろう古い風情のある銭湯。もうちょっとぬるめだともっとよかったけど。