ホテル・ニューハンプシャー

「ホテル・ニューハンプシャー」、ジョディ・フォスターロブ・ロウボー・ブリッジスナスターシャ・キンスキー主演、トニー・リチャードソン監督、アメリカ、1984

ジョン・アービングの原作は読んでいない。しかし、映画はアービングの世界そのもの。人生は夢のようなもの、という言葉どおり、成功も悲惨なできごとも奇妙に現実感のないお話として回っていく。群像劇で登場人物のそれぞれに強い存在感があるが、やはりジョディ・フォスターの力は飛びぬけていると感じる。話が締まっているとすればよい脚本とジョディ・フォスターのおかげか。夢にはいい夢も、悪い夢もあり、そういうものを含みこんで、生きていくそのことが夢なのだ。奇妙だが後味のよい映画。