けんか空手 極真無頼拳

「けんか空手 極真無頼拳」、千葉真一藤巻潤ほか出演、山口和彦監督、東映、1976


「けんか空手 極真拳」の続編。といっても、内容は前作と大して違いはない。千葉真一大山倍達に扮して、めちゃくちゃやりまくるというもの。

千葉真一は、道場破りで石橋雅史の道場に殴りこむが、「おまえのような野良犬は相手にせん」と追い出される。後で襲ってくる道場の連中を叩きのめしたが、新聞ダネになって空手界から追放。そんな千葉真一を用心棒として雇ってくれるのが、昔の少年航空兵時代の仲間、室田日出男

用心棒をしていると、自分のニセモノ(湯原昌幸)が大道薬売りをやっている。ひょんなことで、湯原昌幸とは仲良くなるのだが、飲み屋で同席していると、石橋雅史の道場生にバカにされていいところなし。

その後用心棒から足を洗った千葉真一、橋の下で空手修行をしていると、刀を持った八名信夫とか、いろいろ襲ってくる。こいつらも石橋雅史の手先なんだけど、真剣振り回してあぶない。そこに現れたのが、釣り師風体の老人。この殺気に千葉真一はかなわない。対決しようとするが、手をだすスキがなく、「参りました」。「あんたは自分自身の殺気に押されている」と喝破される千葉真一

石橋雅史は、弟の藤巻潤に「大山に恥をかかされて、闇討ちしようとするとは、恥の上塗り」と言われてしまい、くやしさいっぱい。そのついでに湯原昌幸の婚約者を手篭めにしようとするが、二階から飛び降りて死んでしまう。ついでに湯原昌幸が仇をうちにきたが、こっちの返り討ちで死亡。千葉真一石橋雅史の道場に殴りこみ、今度はさすがの石橋も再起不能になる。千葉真一は、二人の遺骨を抱いて北海道へ。

北海道では子どもと仲良くなって、何をしているのかと思ったら、「ヒグマに勝ったら賞金をやろう」と言われて、ヒグマと対決。とはいえ、牛殺しの大山にはクマくらいたいしたことはない。クマも迫力ないし。しかし櫓の上にいた見物人は、クマに一発やられて死んでいるらしい。結局、とび蹴りと目つぶしでクマも死んじゃうけどね。クマ哀れ。

クマに勝った千葉真一のところには、石橋雅史の道場をついだ藤巻潤からの果たし状が。藤巻潤は、本物の大山倍達の義弟。子供に引き止められても、振り切って出て行く千葉真一。子供は、千葉真一の列車をえんえんと追いかける。子供、時速30キロ以上で走っているんじゃないか。千葉真一よりすごいわ。

ラストバトルは、藤巻潤と門弟どもがかかってくる。しかし石橋雅史とは違って卑怯な手は使わない藤巻潤。結局一騎打ちになるが、当然千葉真一の勝ち。今度もクマと同じで、目つぶしだ。藤巻潤はクマレベルということか。藤巻潤が生きていたのかどうかはなぞ。