演劇らくご 「談志のおもちゃ箱」

下町ダニーローズ第14回公演 立川談志追悼公演 演劇らくご「談志のおもちゃ箱」
一部    古典落語 談志、志らくリレー落語「黄金餅
    二部 芝 居 「ヴェニスの商人黄金餅後日談」

たまたま新宿で時間が空いたのと、立川談志の追悼公演ということで、当日券を買っていってきた。

これは非常に微妙な舞台。前半は落語「黄金餅」を、志らくの口演と談志のビデオを繋いで見せるというもの。これは良かった。

西念の遺骸を寺に運び込むまでが志らく。そのあと最後までが談志。2人の個性の違いがよくわかったし、談志がこの話を18番にしていたというのもわかった。ここまでならよかった。

ところがこの後がどうもいただけない。西念と金兵衛の設定を借りて、話の舞台を現代に持ってきた芝居。しかしこの芝居、最初から最後まで滑っているとしか思えない。

役者の演技は普通なので、問題は台本。2時間以上の公演の間、1回しか笑うところがなかった。そもそも笑う以前に、話の内容がまともに頭に入らない。前衛演劇とかではないのだから、これでは困る。

そもそも黄金餅の話を現代に持ってくる必要も、ベニスの商人とリミックスする必要も感じない。

役者は熊谷弥香という若い女優がちょっと魅力的だったが、それ以上のものは特にない。

しかも落語のパートを合わせて2時間半はあまりにも長すぎる。途中で出ようかと思ったが、シアターモリエールはそういうことがしにくい構造。全部落語にしてくれれば非常にありがたかったのに。

しかも志らくTwitter で引用されているのは、絶賛のコメントばかり。主催者なので当然だが、コメントの内容は全く理解できない。とりあえず非常に疲れた。